実は言葉責めに使われるらしいテク
先日、関西ローカル深夜番組で
「心理学者が教える合コンテク」みたいな番組がやっておりました。
深層心理のテクを知っておくと、女性と話しやすいぞ!的話題。
下世話な用法の割には、興味深い話が続きました。
その中で「ダブルバインド」という言葉を紹介。
(あとでググって判ったんだけど、心理学ではもっとシリアスな内容を示していて、
相反する条件を与え逃げ場を奪ったり、
わざと一つの逃げ道を作り、こちらの意図した行動なのに、
本人は自主的に行動したように感じさせるたりできる、
そんな心理的手法のようです。)
ここでは、
「直接ではないが、実は行動を制限する」テクって感じで考えてもらえればいいかな?。
この「直接ではないが、実は命令」という言い回し、
マーケティング作法として利用されているそうな。
例えば・・・
「あなたはもうお試しになりましたか?
A社の新しいこの味!」
ってキャッチフレーズってよく聞きますよね?
続きは↓ココから↓
「もうお試しになった?」と聞くと
「試そうかなぁ?いや、やめておこうかなぁ?」と迷ったり、
「すでに試しました。」「まだ試していません」と答えたり、
と明確な2者選択で考えるのが普通ですよね?
他の選択項目を答える人はそういない。
これで囲い込みが完成です。
店に行って、その商品についた同じコピーを見て思い出すのです。
「これまだ試していなかったなぁ?」と
本来なら「他社を選ぶ」という選択項目がある状況なのに、
A社のこの商品を「すでに試しました/まだ試していません」
の2者選択を思い出し、その判断をすることになります。
「試しません!」と否定する人もいるでしょう。
でも次の行動は、
A社以外で選ぶ=「A社にするか?他にするか?」の
答えの結果として行動することになりますね。
これで、A社とそれ以外
という差別構造を認識させることができました。
今回は選ばなくとも、A社という存在はシッカリ認識されています。
このように、
「もうお試しになった?」というような聞き方は、
答え方をYesかNoに制限する聞き方で、
言い換えると、相手が答えやすい=答えの制限 をし、
他の余計な考えを意識させない聞き方といえます。
ここから話を発展させれば…
たとえば「なぜNoなの?」「だったら、ここが直ればYes?」
と聞き続け、話の論点をまずA社の商品ありき
と錯覚させて、こちらの意図通りの制約を相手にかけることができます。
誰も、A社がありきとは言っていませんし、その合意もしていない。
でも話は、あたかもそれ以外の論点はズレているので、してはいけない雰囲気で続けることができます。
綺麗に使っていただきありがとうございますも、「綺麗に使うか?否か?」しか選択がないように思わせ、
茫洋にある使い方から「綺麗に使うか否か?」だけにしています。
そして「綺麗に使う=良い人」「使わない=悪い人」
という道徳観をより意識させ、良い人になるためには、綺麗に使わないと良い人になれない!と意識させることを図っています。
まず相手の思考をYes/Noにしてしまうことで、こちらの意図通りの論点に引き込み、結果的にこちらの意図通りの判断をさせる。
誰もがYes(No)と言うであろう判りやすい問題。
まずそれを提示して、その先の話の進み方を事前に計算する。
そして、意図通りの意識をもってもらうと同時に、
実はその背景にあるもっと大きな問題の論点を思考から削除する。
ここまで言えば判ると思います。
それがYesなのか?Noなのか?が第一目的なのではなく、
その先の問題から目をそらすことや、意識を意図したところに向けてもらうことが第一目的だということが。
いままで気づかなかった要素に気づくことができる。
を遊びの範疇で試してみてくださいな。
きっと、もっと楽しい深みがでてくると思いますよ。
これを実際に使うには事前にシミュレーションしておかないとぼろが出そうです(汗)
まずはそういうトリックを見破るところからはじめたいですね。
これはほんとに字面をそのまま受け取るだけでいいのかな?
そんなことを考えて、
情報を自分なりに咀嚼して、
受け入れる、受け入れない、自分なりに変換かけて受け入れる、
など決められれば、いいですね。うむ。
ということは、ということは、
「俺の事好き?」
って聞くのは(もちろん女の子へ)、
どちらに転んでも特別な意識を植え付ける事が出来るってことですよね。
「自分、不器用っすから。」
なんて気取ってるのは、本当に不器用なだけだったって訳で・・・。
漢は雄弁であれ。
トリックを見破るのは、思考ゲームとしては面白い遊びですよ。聞きなれない言い回しがあったり、なんとなく説得力があった時、客観的に考えてみる…。と意外な発見があります。
■amerio さん
わーい!amerio さん。いつも読んでますよ!
その物欲、その選択眼、その言い回し。うーん勉強になるっす!
っと言いながらも、
いや、それは「告白」という行為自体が特殊な出来事だから…
ってまじめにつっこんでおきます。さっきの喜びようはなんだったんだ!っていうぐらい、醒めてつっこんでおきます^^