15年という数字が大切です
久々に映画の話題。
お久しくで選んだのは「オールドボーイ」
また、いきなり刺激の強いものを見てしまったものだ。
ネタバレは続きで書くとして、
見ていない人が読んでも大丈夫なことを、まず。
映画のコンテクストはここや公式サイトに譲ります。
映画の内容は「激辛カレー」って感じ。
同じ激辛カレー映画として、
「キル・ビル」や「バトル・ロワイアル」がそれにあたるのですが、
これらが、ただ単に辛さを求める「辛フェチ」に向けての、
辛いことが内容よりも重要視されたカレーだとしたら、
「オールド・ボーイ」は辛いことも楽しめるけど、
しっかり「美味しいカレーを目指す」を忘れずに作ったという印象。
前者らは、美味しい?と聞かれたら困るけど、
「オールド・ボーイ」は、「辛いけど、美味しい」と答えられる。
「激辛カレー」映画は基本的に好きじゃないのですが、
監督が考える「美味しいカレー」には、
「激辛」は絶対不可欠だった。
ということが良く分かり同意できるので、この映画のMy評価はとても高いです。
辛いカレーなので、万人にオススメできませんが、
辛いのが多少大丈夫なら、絶対オススメの一作です。
あと、韓国映画というコンテクストがありますが、
それは全然意味を持たないでしょう。
登場人物がタマタマ韓国語を話しているだけ。
「韓国」というキーワードはまったく意味を持ちません。
しいて言うなら、国家を挙げて“映画産業”に力をいれた、
その結果がこの映画を生んだのだろうなぁ。
と思わせてくれる点だけでしょうか?
あと、タイトルバック
(映画冒頭のスタッフ名を表示するシーン)
がすげーかっこよかったです。必見!
>>>これを書くにあたって、blogでの評価を見て周りました。
「後味が悪い」「見た後、いい気分じゃない」
という評価が多かったですねぇ。
それは確かに同意。
あまり気分はよくなかったです。
デスは記憶を無くし、救われるHappyEndなのでしょうが、
Happy加減があまりに少なすぎるために、
「甘さを引き立てるための少量の塩」になっているように思います。
マンガが原作ということで、
「遠いボスの存在と弱小の主人公」という図式から、
最後にラスボスらしく登場!というパターンを想像してました。
ですが、見事に裏切られ、
遠いどころか、ボスもまったく同じ存在、
いやデスよりも弱い存在でありながら、
同時に、
自分と同じ存在を作ることで、マイノリティーコンプレックスから離れるという
“貴族的な勝ち組”らしい、癒しを求める点や、
目的の為なら、(側近であっても)人の命はなんとも思わず、
目的を失えば、あっさりと自分の命までをも捨てる
“全てを手に入れたからこそ、全てを捨てられるクールさ”
自分を正当化するためには、
自分も含めて、全てを変えてしまう“究極の利己的罪”
これらの、
一般的な存在では持ちえることができない“選ばれた存在”
これら、
人間という“弱さ”と、人間が作り上げた社会的な“強さ”
がウジンにみごとに共存している。
最近、外野からの意図で、
無意味で必然性のない要素混入「不純物混合映画」が多い中、
これほどまでに監督が求めたものだけで作った
純金ならぬ「純映画」はとても貴重だと思う。
あとは、これだけの原作が国内で生産できれば、
韓国の国策は実を結んだと言えるだろう。
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■原作
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□続巻…(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)
■オールド・ボーイ
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