ただ、食品関連に寒色が使われることだけは例外。
色彩心理学で言うと、
寒色は食品に向かない色(=おいしく見えない色)
暖色は向く色(=おいしく見える色)
とされている。
なので食品パッケージに寒色を使うなんざぁ自殺行為で、大手外食チェーン店の看板はほとんどが暖色を基調にしている。
近所の閑古鳥回転寿司が熱帯魚のような鮮やか水色看板なのだ。教えてあげようか迷っている…
しかし、
ポカリスウェットのパッケージでご法度の青色が使われ、大ヒットした。このおかげで、食品アピールの思想が大革命を起こした。
青がおいしい色になったのではなく、おいしい以外のメッセージでも食品が売れるという「商品コンセプト大革命」はその後に大きな影響を及ぼし、今ではそれが当たり前になっている。
ポカリスウェットは「おいしいよ!(by大村崑)」よりも、
スポーツ後に「スッキリするよ!(by歌舞伎町の女)」を訴えたのだ。

「おいしい」以外に伝えたいことがある=機能性食品
とも言える。
「機能性食品」の現在のエースはアミノ酸飲料だと思うのだが、
そのパッケージで面白いことに気づいた。
従来からの「さわやかスポーツ!寒色派」と
新興勢力「脂肪を燃やすぜ!暖色派」があるではないか!
「脂肪を燃やす=赤」
なので、おいしさを伝える赤ではなく、機能を伝える赤ではあるのだが、食品ブランド色の革命を起こした機能性飲料が、結局赤に戻っているというのはとても皮肉な感じがする。
そして、赤を基調とした商品が知名度も売り上げも上位を占めている点も皮肉な感じがする。
これらの商品の最重要販売店であるコンビニでは、ほとんどの客が数秒で商品選びをしているらしい。そんな瞬時の判断には、機能よりも無意識で本能的に感じるおいしさで選ばれているのかもしれない。
個人的に一番ダメダメなのは「903」おいしさを削ぐような黒白、隠顕なイメージ、機能も伝わらない。一体何がコンセプトで何を伝えようとしているのか?まさかアディダスとは言わないだろうな!それ伝えて消費者にどうしろっていうんだよ!靴・汗=ξしか思いつかねー(σ`д´)σ
ちょっと毒も吐いてみました。
ちょっと毒も吐いてみました。
0520・17:50 追記
おろちょんさんに教えてもらった「青くする実験」がめちゃ面白かった!ぜひ見てみてください。
この実験の総評
カラフルなものは、テンションの高いところで人と食べるから嬉しいのであって、ひとりの部屋で、青いケーキを食べてみても、あんまり楽しくないのであった。とあったが、たしかに間違ってはいないが、青いのが最大の要因だって!
商品自体のパッケージデザインのチカラはここ数年、目に見張るものがあります。さらに、商品位置(いわゆる店陳)も少なからず影響しているのではないでしょうか。
「903」ですが、これはやはり「アディダスの3本線信仰」に頼っているだけでしょうね。単なるスポーツ飲料ではなく、スポーツに必要な道具:例えば靴やグローブ、ゴルフクラブ等と同一線上に持っていきたかったのではないでしょうか。そうなるとナイキからも同じような飲料が登場することも・・・。ありえないとも言い切れないですね。
ここ、面白いですよ。
食品を青く染める実験です。
http://portal.nifty.com/special03/11/12/
コンビニがパッケージデザンに与えた影響はホント絶大ですね。しかし、どのようなことでもそうですが弊害はあるもので、陳列時に目立つありきで本質を見失う商品もあって、ボクのなかでその典型例が「903」なんですよね。
どうしても目立ち重視だと「他がやっていない」を探してしまうのですが「他がやっていない」のは「悪いからやっていない」ことが多々。
もしNikeが出すのなら、今回を踏まえた上での商品企画でしょうから、楽しみです。
■おろちょん さん
これ、めちゃ面白かったです!早速追記しました。教えてもらいありがとうございました。
色と欲のリレーションって、重要なんですね!!
再認識しました。
以前、沖縄で、表皮が青い魚の刺身を頼んだ事有ります。
食べれませんでした。
こんなの考えもしませんでした。
僕は903とても気に入っているんですけどね〜。
スポーツドリンクにアディダスのブランド力を加えてセンス良く見せるとかっていうコラボは初めてだと思うし、白黒のシンプルさが「オトナのスポーツドリンク」を感じさせるなぁ〜っていう風に捉えてたんですが・・・
そういやゲータレードは独特ですね。
青いご飯を弁当に詰めて職場に持っていったら・・・そんな事を考えてしまいました。Apple社も5色のiMacで成功した訳ですし、コンビニでも5色のおにぎり発売するかもしれませんね(笑)
その日の気分で「今日は最悪の日だからブルーのシーチキン」とか・・・あるわけないか。
kyon2(←懐かしい表記!)のアイドル映画の中で高級錦鯉を刺身にしろ!っとゴネるバカ息子のシーンがあったのですが、それは見ているだけで吐き気がしました。毒々しい天然色ではないのですが、錦鯉も嫌ですよ!
■clearwater さん
おおおっいいところに目がいきましたね。実は親戚で論文に困っている奴がおりまして、そいつに見せるために書いたのです。まっワタシは論文って一度も書いたことないので、論文風なのですけどね。
そうですか!気に入ってますか!
ボクは外人が海苔を「黒い紙を食べるなんて!」と嫌がるのと同じ気持ちですね。アディダスだとかうんちくでは買うかもしれませんが、直感では絶対に買いませんね。そういうところも購買者の感度が変わっているのかもしれません。
■綾瀬真人 さん
これ面白いでしょう!おろちょんさん良い品をご紹介していただけました。
占いおにぎりとか、若い女性には売れるかも?
「あっ!今日は赤だ!恋愛運絶好調!」みたいな。
「総じて日本人は「赤」と「白」の配色」が好きらしいです。
街の中にある看板をみるとわかると思うのですが・・・
たとえば、銀行・食べ物屋さん系の看板は、
大体「赤」系と「白」系の配色になっています。
あとは、目立たせるためには、反対色を使うと
良いと聞きます。
たとえば、「黄」と「黒」、「赤」と「緑」など。
色って、なかなか研究すると「深い」ものがあります(笑)
ほうほう、そんなジャップ心情がありましたか!
たしかに祭りの垂れ幕?柄は赤白で、対戦モノも赤組白組、小学生は赤白帽、ワインも赤と白…あれ?
こういう伝統と色彩心理をつなぎ合わせると、何か良いネタが生まれそうですね。
反対色っていうのは補色のことですね。黄黒は違うけど、赤緑、青オレンジ、紫黄が基本的な補色です。補色はまた色々話がありまして…ごにょごにょ