
「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである。その結果として所得が上がらず、未婚のままである確率も高い。そして彼らの中には、だらだら歩き、だらだら生きている者も少なくない。その方が楽だからだ。(「はじめに」より)
題名から、「はじめに」で定義されているような人(例えばニートとかだらだらフリーターとか)についての本だと勘違いをしていた。
実は全然ちがって、いわゆるマーケティング本
アンケート調査して、統計の数字を見て、
「今は○○な人が80%います。」みたいな数字から見える現在の日本人の姿を論じた本。
あーもっと早くに読みたかったなぁというのが、最初の感想。中学受験前とか、生まれる前のどの腹に落ちてやろうか?と決める時とか。
かと言って、年代の後輩に薦めるのは躊躇する。
身も蓋もない ぐらい、現実を実感させられるから。
続きは↓ココから↓
自分の周囲と違うことは信じにくい。
根底から違う場合は、余計に耳を疑う。
でもそういう人もいるんや。
そういう人が全体の○割居れば、ビジネスが成立する。
そういう人の存在が、何かに対して良かろうが悪かろうが、
○に入る数字が多けりゃ、ビジネスには良いことになる。
ダーウィンは必然ある進化を提唱したが、
あながち、そうでばかりじゃなさそうな気がする。
★★★★★な本だけど、誰もが読んでいいわけではない、読むべき人を選ぶ本かな。
- 下流社会 新たな階層集団の出現
- 発売元: 光文社
- 価格: ¥ 819
- 発売日: 2005/09/20
- 売上ランキング: 362
- おすすめ度
リスクを負ってまで事を成したいとは思わない層が多いのかなと思います。
そんな中に一部の気概を持った人(上流)が存在するのかもしれませんが、自分も含め大多数は傍観者的にそれを見ているという感じがします。
ステイタスよりも自分らしさ・気楽さ・自分なりの充足感に価値を置く人が多いことも、今の社会背景から考えると頷ける気がします。
こうした下流意識を持ったの層の存在と、ビジネスになるということを結びつけて考えられたのが面白いと思いました。
「もっと早くに読みたかったなぁ」と思われたのはどうしてなのか不思議な感じがしたので、差し支えなければ教えていただけませんか?
はじめまして、ニースさん。
>リスクを負ってまで事を成したいとは思わない〜
まさにそうですね。
例えば、ボクは宝くじを買いません。
理由は1億当たったら困るから…^^;
この話を周囲に言うと、多数派はびっくりですが、意外と「うんうん、そうそう」と同意派もいます。
高度経済成長期には考えられなかった価値感でしょうね。
>下流意識を持ったの層の存在と、ビジネスになる〜
そうですね。単に安けりゃいいではない時代になり、よりターゲットを理解する必要(=従来概念が通用しなくなってきた)が出ていて、且つその考えがやっと一般にも降りてきたという感じですね。
>「もっと早くに読みたかったなぁ」
の理由ですが、ここで書かれているようなマクロ視点(日本全体とか世界全体とか、100年単位の人口推移とか)がもっとはっきりと理解できていれば、もうすこし人生設計を変えられたかも?の願望的IFです。
最近思うのが、「大人になる」って、マクロ視点のスケールが広がることなんかなぁって。
マクロが広がれば、次第に仕組みがよりシンプルに見えてくると思います。余計なものが省かれますからね。
その視点で物事を見れれば、より判りやすく理解ができ、しっかりした基礎ができると思うのですね。
その後で、「じゃ自分の生活に話を戻して…」ってミクロ視点になれていたら、もうちょっと人生変わっていたかも?って思ったりしたんですよね。
だから、早く読みたかったなぁ…て。
「今からでも遅くないよ」という慰めもアリなんだと思いますが、早く知っているにこしたことはない。
でも、もし中学時代にこの本を読んでいても、今と同じ理解はしてなかっただろうなぁ。とも思います。
その時でも「団塊世代」とか言葉は知っていましたからね。
言葉の意味は知っていても、その使い方、その言葉がどんな結論を導いてくれるツールなのか?は判らなかったし、そんな考え自体がなかった。
それぐらい、考えてなかったんですよね。
そろそろ人は、今と逆の人生の歩み方
「まず仕事して、大学→高校→中学→小学校→幼稚園→公園デビュー→そしてやっと仕事する」
の方法を模索してもいいんじゃないかと思います。