M-1の話

西の笑いは「パターン」
東の笑いは「汎用」ではないかと思う。
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東(関東圏/東京)はローカリティを前提としたコミュニケーションが取りにくいのだろう?東北の人もいれば、九州の人もいる。共通項が少ないから、笑いを取るには汎用的になる。(*1)
くだらない、バカっぽい、おかしい(funny)…人間としての笑ツボを刺激する笑い。
西(関西圏/大阪)は地元民が相手なので、文化という共通項が多く存在する上に、子供の時からの着実に笑いの学習ができている。ある意味笑いのパブロフ犬教育。
三段オチ、お決まり、名人芸…既存のパターンの質を上げるか?新種のパターンを築くか?
あーいえばこう言う。あーいえばこう言う。次も屁理屈だと思いきや、冷静でまともな返しをする。冷静に言われたこそ切れる相方。そして畳掛け、上がり過ぎるテンションを下げるように相方を張り手。
一度手にした黄金のパターンで着実に笑いを取る。
そのパターンに自信があるからこそ、2回もできる。
客席の心情をダブらせた「2回も続けて、殴られるとは思わんかったわ」は意味深い。審査員への挑戦。
対して、パターンに磨きがかかりアレほどまで流暢にボケとつっこみが入れ替わるのには、ほんと驚いた。
「お前そんなんずっこいわ!」に代表される、西の子供ネタはやっぱり凄い。あれを言って大きくなった自分にとっては、少し恥ずかしさもある。ただ、やっぱfunnyな動きだけで笑わせるというのは、どうも好きになれない。
最も期待していた麒麟のネタには正直落胆。
あのネタは他でちょい長バージョンを見たことがあるが、ほんまはむっちゃオモロイのに…。なんであんな最後にしたんだろう?
期待のもう一組「チュートリアル」が落ちたことは、今でも悔やむなぁ…。
彼らも「ブラマヨ」「笑い飯」同等の期待度が溢れ出ていたように思ったのに。あんな何でもないことでも笑いにもっていける、その手腕をもっともっと見せて欲しかった。HPはないんか?
「ブラマヨ」でも「笑い飯」でも、どちらが取ってもおかしくなかったと思う。確かに会場の盛り上がりには差はあったみたいだけど、「完成ではなく今後への期待」という意味では、どちらも至宝の原石を感じさせてくれたように思う。
成功体験という形で若手の今後を支援する。
「お前のやっていることは間違ではない」と言われるなんて、そうそうないことだから、それがうらやましい。
*1:東京下町に脈々と続く伝統芸、落語は例外。それらは江戸という強い文化性に根ざした笑いだから、西に近いのだろう。